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池宮正信後援会は、只今活動しておりませんのでご了承ください。(2009/03/05)
会  長 千 宗守 (武者小路千家 家元)
事務局  〒420‐0805 静岡市葵区城北40−5  池宮正信事務局
Tel/Fax   054(248)1705  

事務局への電話は直通ではございますが、業務の都合上、ご連絡は出来る
限り郵便、又はFaxでお願い致します

ファンクラブ・会報誌より  親愛なる後援会会員の皆様

池宮恒子 母を偲ぶ

母は信仰心が強く、毎日曜日教会に必ず通っていました。私は小さい 頃から母に連れられ、この洛陽教会にもよく来たものです。戦時下の中国、奉天で牧師として仕えた祖父、渡辺守重と、教会のため祖父と共に働いた祖母を両親に生まれ育った母は、聖書の愛の教えである「人を愛し人の喜びを自分の喜びとする」ことを自然に身に着けたのでしょう。自分のことは外見さえも余り気にせず、余分なものは一切必要としない反面、家族だけではなく、親戚、友人、教え子、知人、時には見ず知らずの人にさえ心を砕きお世話する人でした。そのため人の出入りが途絶えることの無い賑やかな家庭だった記憶があります。「恒ちゃんぎょうざ」は有名で、お正月や夏休みの心温まる行事だったようです。アメリカに来た時にも多くの友人を作り「恒ちゃんぎょうざ」でもてなし、笑顔で人々の幸福を祈っていました。困っている人を捨てておけず、深い情と、情熱、そして飛び切りの行動力がある人でした。こんな母は、私の人生最初の心の恩師でした。「人と仲良くする」「人を愛する」「人の良い所を見つけてその人を好きになる」「人を喜ばせ幸せにすることを自分の楽しみにする」これらは母が自ら実行することにより私達こども達に伝え、残していってくれた教えの一部です。私はそれらを実行しようと日々努力していますが、母にはまだまだ及びません。母のことを話すとき、いったい何を話せばいいのか迷うくらいです。私がピアニストになれたのも両親が貧しい中からピアノを買い、レッスンをするよう母が毎日励ましてくれたお陰です。私が日本で演奏活動を続けられたのも母の応援があったからこそです。そして何よりも母から受け継いだ「人間好き」「人の為になることをしたい」という内からほとばしる思いと行動力は、今の私にはかけがえのない宝です。母の死目にあえず、また告別式にも列席できない悲しみが大きく圧し掛かってきます。しかし、「エネルギーと愛に満ちた演奏」をすることが、いつも母の望みでした。9月、10月とアメリカで続くコンサートをまっとうし、天国にいる母に喜んでもらうよう心を込めて演奏するつもりです。今秋11月、12月の日本でのコンサートはすべて母に捧げようと思っています。特に12月11日土曜日の東京トッパンホールでのコンサートは、「愛する母への思い出」というプログラムをしようと決めました。多くの皆様が母にお別れをしにきて下さいましたこと、感謝いたします。賑やかなことが好きだった無邪気で純粋な母です。皆様ひとりひとりのお顔を拝見しながらイエス様と天国で喜んでいることと思います。ありがとうございました。

アメリカ、メイン州にて(2004/08/28)
池宮正信


 

 

 

   


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